手軽にLinux環境を持ち運びしたい場合,USBメモリにインストールを行うと便利です.インストールするには,
- Ubuntu Desktopに付属のUSB スタートアップ・ディスク作成ツールを使用する
- UNetbootinを使用する
といったやり方が簡単だと思われます.この方法はLiveCDをそっくりUSBに流し込んでいるようなので,今回は固定ディスクと同様のインストール方法を用いてインストールしてみます.LXDEインストールの回においてはこの方法を用いてベース部分を作成してました.
インストール先のUSB Stickは2GB.必要十分な容量です.Windows上でインストールを行うので,必然的にUSBホストに対応した仮想マシンを使用することになります.PCのスペックは余裕がある方がいいです(VTが使用できると良い).よく知られた仮想マシンについてはVMWareかVirtualBoxがありますが,今回はVirtualBoxを使用してみたいと思います.なお,VirtualBoxはバージョンアップが激しいのでこの方法は今後使用できなくなる可能性があることを留意しておいて下さい.
VirtualBoxをダウンロードします.VirtualBoxのサイトからDownloads -> VirtualBox 3.0.2 for Windows hostsのx86/amd64を選択し、実行ファイルをダウンロードします.
VirtualBox
http://www.virtualbox.org/
実行するとインストーラが起動します.
ライセンス条項.個人使用の範囲内であればインストールが可能です.
デスクトップ上,クイック起動にショートカットを作成するかです.両方チェックを外してもスタートメニューには登録されます.
途中でこのような画面が表示されたら,VirtualBoxが起動していない事を確認して次へ.
インストール中.1〜2分位待ちます.
インストール完了.Finishボタンを押すとVirtualBoxが起動します.その後ユーザ登録フォームが表示されます.
現時点では何も仮想マシンを作成していません.その場合,このようなフォームが表示されることがあります.
名前は後から変更できます.オペレーティングシステムはLinux,VersionはUbuntuに.
メモリは稼動先のPCと同程度の容量にしておくと良いのですですが,Ubuntuなので384MBもあれば十分です.
起動ディスクは必要ないため無しにして下さい.警告も無視して下さい.
仮想マシン選択ウインドウが表示される.CD-ROMとUSBメモリの設定を行うので,次に設定を選択.この時,USBメモリを挿入していることを確認してください.
USBの設定.USBを選択後,USBコネクターのアイコンに「+」が付け加えられている箇所を選択し,インストール先のUSBを選択.
CD-ROMの設定.今回はUbuntuをインストールするので,UbuntuのサイトからCD-ROMイメージ(iso)をダウンロードしてきた後、イメージファイルを設定します.OK押し,これで設定完了です.
仮想マシン選択ウインドウに戻ったら,仮想マシンを起動します.その時,新しいハードウェア設定ウィザードが立ち上がることがあるので,デバイスをインストールしましょう.
UbuntuなのにDebian.cli-expertでコマンドラインエキスパートインストール.
あとは通常のインストール方法と同じです.ウインドウ下部にUSBのアイコンのアクセスランプが点滅している事を確認してください.
GRUB2のインストールが終了したら,今度は実機で動作させます.しかしここで問題が発生.ネットワークの設定で進まないことが判明.
これを解決するためにレスキューモードでのブートを行います.
ルートファイルシステムを選択します.
ロードするモジュールを指定して,
シェルを実行します.rootでログインしたら,ネットワークに関する設定ファイルを変更します.
# vi /etc/udev/rules.d/70-persistent-net.rules
# nano /etc/udev/rules.d/70-persistent-net.rules
eth0のネットワークカードはVirtualBoxが使用しているカードなので,ごっそり削除します.その代わりに,eth1のデバイスをeth0に変更します.rulesファイルを保存したら,Ctrl+Dで戻って再起動 -> 終了します.
これで実機でもUSBメモリ上からUbuntuが起動します.一般的なUSBメモリの場合,起動に2分位かかります.